現代音楽と自動作曲の最新事情

現代音楽と自動作曲の最新事情

技術が進歩した現代では、作曲も自動で行う機械やアプリが存在します。

人が数千年にわたって感情や思考を表現してきた音楽という分野で、機械やコンピューターが作曲するというのは奇妙に聞こえますが、現代ではこの分野で常に研究が行われています

目次

開発の進む自動作曲

日本を例にとると、ヤマハがかなりの期間、自動作曲に力を入れて開発を続けています。現在は終了していますが、過去には歌詞を入力するだけで楽曲が作れる「VOCALODUCER(ボカロデューサー)」というオンラインサービスを提供するなど、長年にわたってこの分野で開発を続けています。

またカシオからは、アップルユーザー向けアプリとして2小節を入力するだけでダンスミュージックを一曲作れる「CHORDANA TRACKFORMER」(コーダナ トラックフォーマー)というアプリも登場しています。

現在では、アプリでもオンラインサービスでも、可能な限り手軽に自動作曲を楽しめるよう工夫するところまで進歩しています。

どのような音楽が出来上がるか

自動作曲で作る音楽は、良いものに仕上がるのでしょうか?もちろん今のところは、真の意味で想像性に富む素晴らしい音楽というのは、人間にしか出来ないでしょう。

自動作曲を行うプログラムも人間が作り出したものだからです。確かに自動作曲による楽曲を聞いてみると、幾分平凡で楽曲の「調」とメロディが合わないものもあり、特に音楽的な知識を持つ専門家が見れば、まだまだそれなりの欠点を見つけられるようです。

しかし自動作曲の原理は、人間が今まで作り上げてきた音楽というものをビッグデータとして捉え、そこから人に心地よさそうな、あるいは好まれそうな楽曲を作ることにあります。

つまり近年よく取り上げられるこのビッグデータの解析や処理が今後進んでいくことで、自動作曲による楽曲政策はそれほど難しいものではなくなり、素晴らしいと感じる音楽の登場も十分考えられます。

脳波から作る音楽

それに加え現在では、脳波の解析や分析技術が向上しており、それによって読み取った脳波を元に脳が感情的に良い反応を示すような楽曲を製作する試作技術も作られています。

その人の感情や好みを脳科学的に分析し、それをベースに喜ばしく感じる音楽を自動で作るという訳です。現代科学の進歩は目覚ましいものがあります。

自動作曲には、無調や不協和音を多用した現代音楽も多分に含まれています。

まとめ

音楽が人間の芸術だった時代は終わってしまうのかもしれません。しかし、人それぞれにある好みや感性は大切に磨いていきたいものです。