音楽には実に様々な種類があります。世界にある街の数だけ音楽の種類があるといっても過言ではなく、もちろん国や文化によっても違います。
違いを見ることで、音楽に対する向き合い方やコンセプトなどを見てみましょう。
目次
サビという概念
ここでは主にポップや歌謡曲など主流となっている部分について考察しますが、日本の音楽の特徴として、「サビ」の存在が挙げられます。
サビとは基本的に、その曲のもっとも盛り上がる部分と定義できるようです。日本の音楽は、いわゆる「Aメロ」「Bメロ」という導入や始まりの部分、そこからつなぐ部分を持っており、次に一気に盛り上がったり、明確に重さを増す部分があります。
興味深いことに、日本のあらゆる音楽はこのサビを必ず意識しており、分かりやすく強調するのがその特徴となっています。
これに対し、いわゆる洋楽という主にアメリカで生まれる音楽は、サビ等の明確に切り替わって盛り上がる部分は曲によりけりで、必ずしも含まれている訳ではありません。
強調されるパートこそあれど、がっつり聞かせるはっきりしたメインパートはあまりなく、緩やかに曲調などが変わっていきます。
コード進行
コード進行も大きな違いの一つです。コード進行とは、和音(コード)を複数使うことで一つの曲を表現し作り上げている中で、悲し気な音を鳴らすコードや明るい雰囲気のコードを組み合わせるのですが、それらの遷移、移り変わりをコード進行と言います。
つまり、曲を作り上げているメロディの使い方が違うということです。作曲家がいるだけ違う曲が出来るのではないかと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、海外と日本ではかなり明確にその違いを見つけることが出来ます。
邦楽の場合、このコード進行は分かりやすいものが多く、先ほどのサビの話と合わせて、盛り上がりと結末がはっきりしています。
しかし洋楽の場合は、起伏の明確な楽曲は少なく、悲しげか明るいか、盛り上がるのか流すのかがはっきりしていない楽曲が多く見られます。
「表」と「裏」
リズムの取り方も違うケースが多々見られます。日本では「表」のリズムが基本で、裏拍子でリズムを取る楽曲は少ない傾向があります。
しかし洋楽では裏でリズムを取る楽曲が多く、そもそもリズムの取り方が非常に自由でもあります。
まとめ
典型的な日本の楽曲は聞いていて安心感があるものです。
しかし、考え方の全く違う文化の音楽を聴くことで、メロディの教養とでも言うべき感性が豊かに育ち、新鮮な見方で音楽を聴けるようになるでしょう。